棒鱈(ぼうだら)とは、保存食や郷土食として古くから親しまれ、受け継がれてきた真鱈(またはスケトウダラ)の干物。真鱈を三枚におろし頭と背を取り去ってから洗い、天日干しで乾燥させたものです。地域によっては寒干し大根のように厳しい冬の自然条件を活用し、凍って溶けるを繰り返し、天然のフリーズドライのようになっているタイプのものもあります。

古くから貴重なたんぱく源として日本人の食生活を支えてきた魚ですが、残念ながら生のままでは日持ちがしません。近年は輸送や保存の技術が発達したために、魚の干物を常備して調理する家庭は少なくなってしまったかもしれませんが、干物は添加物を使わずに保存し、冬場のたんぱく源とした昔の人の知恵なのです。

あらためて郷土食や干し魚を使った料理の良さを見直してみてはいかがですか?

材料

  • 干鱈       300g程度
  • 昆布    10cm程度
  • 水     1000ml
  • 酒     大さじ3
  • 有機醤油  大さじ3
  • 砂糖    大さじ3
  • みりん   大さじ2

※鱈は、寒干鱈、本棒鱈、好みのものを。
※甘辛くしっかり味付けしたい場合は、砂糖や醤油を追加するなど調整してください。

道具

  • 落し蓋

作り方

1.寒干鱈はたっぷりの水につけて一晩もどしておく。本棒鱈は5~7日かけてもどし(※毎日水を替える)、食べやすい大きさ(4~5cm程度)に切る。

2.鍋に鱈がかぶる程度の水を入れ、戻した鱈をひと煮立ちさせ、湯を捨てる。

3.新たに鍋に茹でこぼした鱈、細切りにした昆布、水を入れて煮る。アクが出るので適宜取り除く。

4.酒、みりん、砂糖、しょうゆを加えて煮る。ペーパーで落としぶたをして、煮汁が無くなるくらいまで甘辛く煮詰める。

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Styling / Photo / Recipe / Text : Aki Sato