春の味覚、たけのこ。水煮などの加工品が流通している為、今では一年中食べることができる食材ですが、本来は春の短い期間しか採ることができないものです。採りたては生でも食べられると言われていますが、鮮度を保ちにくく、掘りだしてからすぐにアクがまわりエグミが増してしまうため、通常はアクを抜くための下処理が必要です。できるだけ新鮮なうちにアク抜きをして、美味しい旬のたけのこ料理を味わいましょう。

たけのこのアク抜きには、昔から米ぬかが使われています。自宅で玄米を精米することが少なくなった現代では「ぬか」の入手がむしろ困難なため、たけのこが出回る時期になると、購入時無料で米ぬかをサービスするお店も多くあります。米ぬかが入手できなかった場合は、お米のとぎ汁を代用にしても良いですよ。米ぬかと一緒に鷹の爪を入れる理由は、ぬかの臭さを軽減する、殺菌して腐敗を防ぐためなど諸説あるようです。

材料

  • たけのこ
  • 米ぬか 適量(一握り、1/2カップ程度)
  • 鷹の爪(唐辛子)  2~3本

道具

作り方

1.たけのこを水で良く洗い、皮に着いた土や汚れを落とす。たけのこの先端を斜めに切り落とし、縦に切り込みを入れる。一番上の硬い皮は1~2枚剥がす。

2.鍋に水、たけのこ、米ぬか、鷹の爪を入れて火にかけ、竹串がすっと刺さるくらいまで水から茹でる。(たけのこの大きさや鮮度などにより茹で時間は異なるがおよそ1時間程度。掘りたて、新鮮なたけのこなら30分程度)

3.鍋の茹で汁につけたまま、数時間置いて冷ます。水でぬかを洗い落としながら、切込みを入れたところから皮を剥き、水にさらしてぬか臭さを抜く。※茹でた後水にさらすと白い付着物が見られるが、たけのこに含まれるアミノ酸の一種「チロシン」が析出したものなので問題ない。

Styling / Photo / Recipe / Text : Aki Sato