おせちに欠かせない「黒豆」の煮物。一年、まめに(勤勉に)働き、まめに(健康で)暮らせるようにとの願いが込められています。

昔の田舎では、炭団やストーブの上で、時間をかけて調理されていたそうです。強火で煮ると豆が踊って皮が破れたり、煮汁から出て空気に触れるとシワができやすくなったりするなど、急激な温度の変化はかたくてシワのある仕上がりの原因のひとつです。炭団やストーブの上でゆっくりと煮る、というのは、理にかなっていたのかもしれないですね。

最近では、豆を短時間で柔らかく煮るために、重層を使う方も多いようです。キッチンにいる時間を短縮したいという気持ちもわかりますが、無理に一気に煮あげようと思わず、途中、火を止めて休ませ、また煮る・・・という風に、時間をかけて煮てもよいのだから。ゆっくり時間をかけて弱火でコトコトと、丁寧に、1年の願いと愛情を込めて、黒豆を煮ましょう。

材料

  • 有機黒豆 適量(200~300g)
  • 三温糖  適量(150g~250g程度、好みで)
  • 有機醤油   少々
  • 水         1200cc~適量

道具

作り方

1.黒豆をさっと洗い、鍋の中で一晩水に浸けておく

2.前の晩に水に浸けておいた豆を、つけ水は捨てずにそのまま火にかけ、弱火でゆっくり、コトコトとあくを取りながら煮る。煮汁が少なくなりすぎないように注意し、必要に応じて差し水をする。あれば錆釘や、それに代わるものを一緒に入れる。(なくてもOK)

3.あくがとれ、しっかり豆に火が通ってやわらかく煮えたら、三温糖を少しずつ加えてさらに煮つめていく。 (つやを出したい方は、水飴を加えても良い)砂糖の甘さが豆に浸透したら、仕上げに醤油を少々加える。

Styling / Photo / Recipe / Text : Aki Sato