さやえんどうとグリーンピース、全く別の野菜のようですが、実は同じ「えんどう豆」。鞘ごと食べられるくらい若い未熟な状態で収穫するのが「さやえんどう」。そして、鞘の中の豆がぷっくり膨らんだ状態の、未熟な豆を食べるのが「実えんどう」で、これがいわゆる「グリーンピース」なのです。グリーンピースがさらに完熟した豆を乾燥させたものが「えんどう」で、えんどう豆のスプラウト(新芽)が、あの「豆苗(とうみょう)」です。成長の各過程で呼び名も変わり、それぞれ味わい方も異なります。

どちらかと言えばお料理の脇役、といった印象のグリーンピースですよね。缶詰や冷凍のグリーンピースは一年中入手もできて便利ですが、生のグリーンピースから茹でたものは味も香りも格別です。3月から5月頃には鞘つきのグリーンピース、「実えんどう」が店頭に並ぶので、この時期には採れたて、剥きたてのフレッシュなグリーンピースを味わいたいですね。食感も風味も、冷凍や缶詰のものとは別物ですよ。甘く美味しいので、お料理の彩にはもちろんのこと、グリーンピースが主役にした豆ごはんやスープ、卵とじ、サラダなどにして味わいたいですね。

材料

  • 有機グリーンピース(実えんどう) *生で鞘つきのもの
  • 塩   適量

道具

作り方

1.鞘から出すと時間と共に味が落ちていくので、調理の直前に鞘を剥いて中の豆を取り出す。ヘタの部分をポキッ折り、鞘の内側を引くように筋をとって鞘を開き、中の豆を取り出す。剥きたての生のグリーンピースは、さっと洗って水に漬けておく。

2.鍋にお湯を沸かし、沸騰した中に塩を一つまみ加え、グリーンピースを2~3分程度茹でる。余熱を考慮してやや硬めくらいが良い。

3.茹で上がったら火を止めて、茹で汁は捨てずにそのまま水を少しずつ足して冷ます。または、そのまま茹で汁に漬けたまま自然に温度が下がるまで置いておく。茹で汁に漬けたまま冷蔵庫で数日保存可能。冷凍する場合は、水気を切ってから。

【流水で急激に冷ましてシワが寄ってしまったグリーンピースの例】茹でたてのグリーンピースを流水で急激に冷やすと、豆にシワが寄ってしまうので注意。ゆっくり冷ますことで、つやつやふっくら、ハリのある茹で上がりになります。

Styling / Photo / Recipe / Text : Aki Sato