郷土に根づく伝統食「とち餅」でおなじみの栃の実(とちの実)は、見た目は栗に似てはいますが、栗の実とは異なり、かなりアクの量が多くてそのままでは食べることができません。そのままでは口にすることのできない栃の実ですが、昔は飢饉をしのぐための大切な食べ物だったそうです。とちの実をアク抜きをするにはいくつもの工程を経る必要もあり、かなりの時間と労力を要します。また、アク抜きのため灰を使用するだけでなく水も大量に必要で、天然の清流に恵まれた地域などでないと、なかなか大変かもしれませんね。一度、このアク抜きを経験すると、普段なにげなくいただいていた「とち餅」が、こんなにも手間がかかっていて、昔の人の生活の知恵がつまったものだと実感するかも。
材料
- 栃の実 2kg(殻付き)
- 木灰 2kg(楢灰)
道具
- 鍋
作り方
Styling / Photo / Recipe / Text : Aki Sato