京都の伝統的なお漬物「柴漬け (しば漬け)」。本来は茄子と赤紫蘇の葉を塩漬けし、乳酸発酵で長期熟成させられて作られます。柴漬けのあの酸味はもともとは乳酸発酵によるものですが、市販の柴漬けでは調味液にお酢や梅酢が使われることが多く、また、鮮やかな色は本来は赤紫蘇によるものであるはずが、合成着色料を使用しているものもあります。

本格的な乳酸発酵の柴漬けは、家庭で作るには少しハードルが高いかもという方には、赤紫蘇と夏野菜を使って”柴漬け風”のお漬物がおすすめです。塩もみした野菜を、調味料を加えたもみ紫蘇で本漬けするだけ。着色料など使わなくても鮮やかな紫色のお漬物が出来上がり!生の赤紫蘇が入手できる梅仕事のシーズンに、是非一度お試しを。

乳酸発酵の本格「柴漬け」

材料

  • 有機胡瓜 3本
  • 有機茄子 3本
  • 有機茗荷  9本
    ※野菜の重量およそ650g
    ※茄子を増やしたり茗荷を減らしたり、野菜の配合はお好みで。
  • 塩(塩もみ用) 20g(およそ3%程度)
  • 有機赤紫蘇の葉   300g
  • 塩(もみ紫蘇用)  60g(20%)
  • 有機米酢  大さじ3
  • みりん   大さじ3
  • 有機淡口醤油 大さじ1.5

道具

  • 漬物用の容器(漬ボウルなどでも可)
  • 重石

作り方

1.きゅうりは斜め輪切り、茄子は縦半分にして5~6等分、みょうがは縦に4~6等分し、軽く塩もみしておく。

2.赤紫蘇は葉の部分を摘み、洗って水気をきっておく。塩をまぶして手で強く揉み、灰汁を出す。黒っぽい紫色のアク汁が出たら、紫蘇をぎゅっと搾ってアク汁は捨てる。(分量の塩を2~3等分に分けて、アク抜きを2~3度繰り返し、もみ紫蘇をつくる。あくが強く出し切れない場合は、適宜、少量の塩を追加してしっかりとアク抜きする。)

3.アク抜きした紫蘇に、米酢を入れて色を出す。みりん、しょうゆを加えて全体を混ぜ合わせる。

4.1の塩もみした野菜は2~3時間程度で水気が出てくるので、水気をしぼる。3の調味したもみ紫蘇と全体を混ぜ合わせて漬物容器などに入れる。軽く重石をして漬ける。

全体に漬け汁がまわるよう、適宜全体を混ぜる。2~3日できれいに全体が色づき、食べごろになります。

Styling / Photo / Recipe / Text : Aki Sato