収獲した蕎麦の種子の果皮がついたままの状態が「玄そば」。これを脱穀して表面の殻を取り除いた薄緑色の実は、「そばの実」「丸抜きそばの実」「剥きそば」などと呼ばれ、雑穀同様に様々な料理に利用されています。通常はこの子実を製粉しそば粉にします。また、取り除かれた蕎麦殻は、あの昔ながらのそば枕に使われていることでもおなじみですね。蕎麦の実(種子)は、三角形のような特徴的な形をしているため、中の子実を割らずに、きれいに抜き加工をすることは米や小麦のように簡単ではなく、量産も難しいのです。

蕎麦は重篤なアレルギーを起こしやすい食品としても知られている一方で、穀類の多くがイネ科に属する中「タデ科」に属するため、イネ科アレルギーを持つ方の主食としてや、グルテンフリー食としても利用されることがあります。また、蕎麦の実の子実には胚芽や胚乳部分も含まれ栄養が豊富。たんぱく質やアミノ酸、ビタミンB群を中心とするビタミンやミネラルなどの他、そばに多く含まれるポリフェノールの一種「ルチン」が、美容や健康に嬉しい成分として注目されています。

材料

  • そばの実(剥きそば・丸抜きそば)  100g
  • 水   200ml~

道具

  • ボウル(ざる)
  • 鍋の蓋
  • 木べら(しゃもじ)

作り方

1.そばの実をボウルに入れ水に浸しながら、浮いてくるゴミなどを取り除き洗う。鍋に洗ったそばの実と水を入れ、10分~15分程度好みの硬さに茹でる。

2.鍋のふたをして蒸らすように炊き上げる。

※茹でたそばの実はそのまま主食としてはもちろん、蕎麦粥や雑炊にしたり、様々なお料理のアクセントにも応用可能。雑穀類同様、お米に混ぜて一緒に炊いても。

※そばアレルギーのある方はご注意ください

Styling / Photo / Recipe / Text : Aki Sato