早春の時期だけにしか味わえない、蕗の薹(ふきのとう)。ちょうど雪解けの時期に畑や田んぼの土手など、土の中から顔を出し始め、春の到来を感じさせてくれます。花が咲いてしまうと食用に適さないため、ふきのとうが味わえる時期はほんのわずか。ふきのとうと、煮物や佃煮などでおなじみのフキは、別のもののようで、実は同じ植物なんですよ!ふきの開花前のつぼみ、花蕾の部分が「ふきのとう」で、通常食用としている「ふき」は、花が咲いたのちに長く伸びた、葉柄の部分をさします。

ふきのとうには独特の香りと苦みがあります。水に漬けてアクを抜いたり、熱湯でさっと茹でることで苦みも少し和らぎますが、この苦み成分はフキノール酸をはじめとするポリフェノールなのです。せっかくの成分、そしてこの独特のほろ苦さを無くしてしまうのはもったいない!定番の天ぷらはもちろん、味噌汁に加えたり、ふきのとう味噌にするのもおすすめです。この時期だけの、早春のほろにが味を楽しみましょう。

材料

  • ふき   10~15個
  • 有機味噌   100g
  • みりん   大さじ3
  • はちみつ  適量(好みで)
  • ごま油  適量 *その他の油でも可

道具

  • フライパン

作り方

1.ふきのとうをよく洗って土やゴミを取り除く。根もとの黒い部分とガクを1枚取り除き、軽く水にさらしておく。(苦味が苦手な方は一度軽く茹でてもOK)ふきのとうを細かくみじん切りにする。

2.熱したフライパンにごま油を入れ、みじん切りにしたふきのとうを炒めていく。ふきのとうはアクがあり、切り口からすぐに黒く変色していくので手早く、同時進行で炒めていくと良い。

3.全体的にふきのとうを炒めたら、味噌とみりんを合わせ混ぜておいたものを加える。水気が適度にとぶまで、そのまま炒めからめる。味見し、苦さによっては好みで蜂蜜を加えて味を整える。

Styling / Photo / Recipe / Text : Aki Sato