半夏生(はんげしょう)は雑節の一つで夏至から数えて11日目。梅雨の終盤で大雨になったり、まだ多湿なこの時期は農作業に適さず、昔の農家は田植えは半夏生に入る前に終わらせるという風習がありました。関西地方など地域によっては、この半夏生(はんげしょう)に「稲の根がタコの足のように大地にしっかり根付くように」という願いを込め、タコをいただく風習があるとか。また、7月2日は「タコの日」と認定されていることもあって、鮮魚売り場などで賑わいを見せたり、TV番組などでもタコがとりあげられます。美味しそうに「タコ飯」を食べる印象的なシーンを、この時期CMなどでよく見られる理由のひとつでもあるのです。

このタコ飯、作り方は簡単ですが、大変なのがタコの下処理!できれば生タコから調理したいけれど、下処理が苦手な方も多いですよね。そんな方は、便利な茹で加工、蒸し加工されているものを活用してみて!赤く着色されていないもの、味付けされていないもの、できるだけ添加物をしていないものを選ぶのがポイント。見えやすいところに表示されていないことも多いですが、「生食用」と書かれたものであっても、ボイル加工の際に酸化防止剤やpH調整剤などを添加しているものが、実はとても多いのです。表示をよく見て選びましょう。

材料

  • 有機白米    2合
  • 水     350ml
  • 国産タコ  200g(真蛸、水蛸などお好みの足部分を使用)
  • 有機生姜  20g
  • 昆布   1枚 (5~10㎝角くらい)
  • 有機醤油  大さじ2
  • 酒    小さじ1
  • みりん    小さじ1
  • 自然塩  小さじ1/2

道具

  • 土鍋
  • ボウル
  • ざる

作り方

1.お米をとぎ1~2時間程度水に浸しておく。生姜は皮を剥いて千切りにする。タコはお好みの大きさにカットしておく。
※生だこの場合は下処理、下茹でをしておく。茹で蛸(蒸し蛸)を使ってもOK。
※加熱すると縮んで硬くなりやすいタコ。歯ごたえを愉しみたい方はざく切りに。柔らかくしたい場合は薄めにカットする。

2.土鍋に1の米と分量の水、その他調味料を入れて溶かし混ぜたら、昆布、刻んだ生姜を入れる。最後にタコを入れて炊く。土鍋に蓋をして、中火~やや強火にかけ、10~15分程度で中のお湯がぐつぐつ煮えてきたら、弱火にしてさらに15~20分炊く。炊きあがったら火を止めてしばらく蒸らす。

3.出汁用の昆布を取り出し、軽くほぐして盛り付ける。お好みで、刻んだ青じそや白ごま、生姜の甘酢漬けなどと一緒にどうぞ。

※上の写真は「水蛸(ミズダコ)」を使用しています。「真蛸(マダコ)」はより歯ごたえがあります。

Styling / Photo / Recipe / Text : Aki Sato