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あんかけなどお料理のとろみづけ、揚げ物などに利用される「片栗粉」。もともとはユリ科に属する植物「かたくり」の根茎からつくられていたものですが、自生のカタクリが減少したこともあり、現在流通しているものは馬鈴薯(じゃがいも)からつくられたものです。

ジャガイモといえば、千切りの炒め物や薄くスライスしたポテトチップスなど、水にさらさずに加熱すると、切ったじゃがいもがくっついたり、食感を損ねることがありますよね。これは、ジャガイモに含まれるでんぷん質が、片栗粉のような働きをしてしまうから。普段なにげなくやっている、ジャガイモを切ってから水にさらしておく下処理にはちゃんと理由があります。ジャガイモの切り口からでてくる、白いでんぷん質を洗い流すためというわけですね。

まるで理科の実験のようですが、ジャガイモを生のまますりおろし・・・

布などで濾して搾りかすを取り除いたその汁をしばらく放置しておくと、下のほうにでんぷん質が沈殿します。

上澄みの液を捨て、残ったでんぷんを乾燥させると白い片栗粉が!

ちなみに、春に咲く紫色で可憐なカタクリの花、茎や葉は食べられます。山菜として、てんぷらやお浸しなどにして食すことができる、エディブルフラワーなのですね。あまり多くは流通していませんが、旬の時期に出会ったらぜひお試しを。

この記事を書いた人

オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。