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お寿司やお刺身やお蕎麦などの和食には欠かせない、日本を代表する香辛料「山葵(わさび)」。家庭では粉わさびやチューブタイプの練りわさびを使用することが多いと思いますが、実は、これらのわさびの原材料には、あの山葵の代わりに西洋わさび(ホースラディッシュ)を使っていることが多いのをご存じですか?

ホースラディッシュの色は白く、あの生わさびをすりおろした時のような緑色をしていません。よって、加工わさびとして流通されているものは、着色料を使用してワサビ風の色に仕上げているものもあるのです。実は、今まで山葵だと思っていたものが、あの山葵ではない!?かもしれないですね。

もちろん、本物の山葵を使用しているものもあります。最近では「本わさび」を使用し、本物に近い美味しさを再現したもの、国産原料だけにこだわった本物志向のものなど、差別化された商品も多く販売されています。しかしながら、必ずしも、それが100%「本わさび」であるとは限りません。本わさびの使用が50%以上であれば、「本わさびを使用」と記載が可能。50%以下でも「本わさび入り」と言えてしまうからです。

チューブわさびの選び方

まずは「本わさび」の文字があるかどうか?を確認しましょう。メインの原料わさびは、国産で生産地をきちんと明示してあるものを。そして本わさび100%のものあるとなお良いですね。

ホースラディッシュを使っているのが悪いということはないのですが、より本物のわさびの味を求める方には、本わさびのみを使用しているものがオススメです。もちろん、おろしたての、生わさびのあの香りや風味には到底かないませんが。

実は、加工わさびに関しては副原料を使用せざるをえないことは、大量生産の商品も自然食品店で販売されるのものでも同じです。常温で長時間の保存を可能にするには、山葵以外の材料が必要となります。一般のものには、保存性を高めるため酸味料、粘度を調節するために増粘剤や油脂類、味の調整にソルビットなどや、色味や香りを持続させるために色素類、合成香料などを添加しているものが多いようです。

副原料について特に確認したいポイントは、油脂には具体的に何を使用しているか?甘味料は何か?食塩はどのようなものを使っているか?など。

ナチュラル系の良心的なメーカーのものは、積極的に産地などを明記し、天然由来、有機原料を取り入れているものが多いですよ。一般のスーパーなどでは流通していないことが多いので、お近くの自然食品店やオーガニックスーパーなどで、是非チェックしてみてください。

この記事を書いた人

オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。