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ぷるぷるとした食感の和菓子、わらびもち(蕨餅)の「わらび」とは、あの山菜の蕨(わらび)のこと。原料となるわらび粉は、蕨の地下茎部分から採った澱粉でできています。ホンモノの葛粉と同様に、掘り出した根っこ(地下茎)からほんの少量しか製品化できません。製造には大変な手間ひまがかかるため、100%蕨からとれた粉(本わらび粉)は大変高価で貴重なものなのです。

ところが、スーパーやコンビニでは、安価な蕨餅がデザートとして販売されています。実はこれらのほとんどは、甘藷澱粉や加工でんぷんなどからつくられているもの。透明感のある、涼しげな見た目の蕨餅もよく見かけますが、そもそも、ホンモノの蕨の粉100%で作られたわらび餅は透明にはなりません。

だからといって、透明ではなく少し茶色っぽいから本わらび粉使用してる!?と、見た目だけで判断しないようにしましょう。その多くは黒糖や茶色っぽい色をした甘味料によるものかもしれないからです。そもそも、本わらび粉を使ったものは冷蔵庫で冷やすと固くなるため、冷蔵には向いていません。このことからも、コンビニなど冷蔵ケースでゼリーなどと一緒に販売されているわらび餅は、蕨は使われていないと思ったほうがいいでしょう。

スーパーや製菓材料を売っている専門店などにいくと、手作り用の「わらび餅粉」「蕨粉」などが販売されていますが、これらも、原材料欄をしっかりチェックしてみてください。「本わらび」などの文字がなければ、ほとんどは甘藷澱粉や蓮根粉、加工でんぷんなどが代用されています。ホンモノのわらびの粉は実際には使用されていないことのほうが多いのです。

コンビニで購入した透明のわらびもち

100%蕨の粉「本わらび粉」

これら、“蕨の入っていないわらび粉”であっても、家庭の手作りおやつに本蕨粉の代用として使うには、添加物を使用せず砂糖を好みのものに調整できたり、材料が手ごろな価格で入手できるというメリットもあります。

少なくとも、一般に販売されている“加工食品のわらび餅”には、加工でんぷん、ゲル化剤(増粘多糖類)、セルロースなどを使っているもの、人工甘味料、安定剤やpH調整剤等の添加物が使われることも多いので注意したいですね。購入の際にはしっかり原材料表示を見て判断してほしいものです。

100%蕨の粉「本わらび粉」でつくった自家製わらびもち

佐藤アキ (Aki Sato)