寒い一日の終わりに、お風呂に入って身体の芯まで温まりその日の疲れをとる・・・幸せなひとときですね。実は、この浴槽に身を沈め、洗い場で身体や髪を洗うという入浴の習慣をもつのは、いまでは世界でも数少なく、日本独特のものとなりつつあります。

しかし、漫画「テルマエ・ロマエ」で一躍有名となった古代ローマの入浴施設“カラカラ浴場”(19世紀まで使用。現在は遺跡としてローマの観光名所となっています。)をはじめ、温泉で有名なイギリス西部にあるBath(バース)は、英語でお風呂を意味するBathの語源になった場所としても有名で、遥か彼方昔には浴槽に身を沈める入浴が習慣的に行われていました。

その入浴が、ヨーロッパで廃れていってしまった背景には、二つの説があり、

「その一つは当時流行していたペストをはじめとする伝染病が入浴を媒介として広まることを懸念した」

という説。そして、

「戒律の厳しいキリスト教の伝来で、入浴で気を緩ませることに眉をひそめる風潮があった」

などと言われています。

そしてもう一つが水質の問題。ヨーロッパは、硬水の地域が多く、イギリスも多くの地域が硬水。硬水は、顔を洗うだけで肌が荒れてしまう人もいるので、ヨーロッパのコスメには、トナー(ふき取り用化粧水)のラインナップがあります。この水事情もお湯につかる入浴には適していない環境のひとつかもしれません。

また、欧米では、入浴は、身体や髪を洗って汚れを落とす場所で、日本のように、入浴で疲れを取るといった概念はないようです。そんな、お風呂事情のある欧米でも、バスソルトはよく目にするものです。

お風呂に入らないのに、何故バスソルトは必要なのでしょうか?

硬水は、肌を乾燥させてしまうとよく言われますね。そこで、保湿効果のあるバスソルトを入れて、半身浴を楽しむようです。バスルームは、日本のように洗い場のあるタイプではなく、お風呂の中で髪や体を洗わなければいけないので、バスタブにお湯をたっぷり入れることはなく、お湯を入れる場合でも、半身浴ができる程度です。お湯につかって温まるというより、体内の血の巡りを良くしてデトックスという感じでしょう。

メドウズのラインナップにも、デッドシーソルトというバスソルトがあります。
メドウズのダーリン・ペイン氏にこの商品の発売経緯を尋ねてみました。

彼曰く、お湯を張った入浴は、邪悪なものの温床となってしまうことを避けるため、塩でお湯を清める意味合いがあるといいます。又、メドウズの製品ラインナップは、すべて彼が作り出すエッセンシャルオイルの香りのブレンドが基軸となっています。室内・アウトドア・そしてバスタイムなど様々な空間で、そのスペシャルな香りをトータルで体感してもらうことによって、癒し・美・エネルギー・健康・そしてちょっぴりの幸せの架け橋への手助けにメドウズを役立ててもらいたいというのが彼の願いです。

塩にもこだわりを見せました。

デッドシーソルトとは、イスラエルとヨルダンの国境付近にある死海で産出される塩です。
死海には海という名がついていますが、アラビア半島内陸に存在する「塩湖」です。遠い昔には、海だったのでは?と推測されている場所で、海抜マイナス400mに位置する事から、流出する川の流れはなく、流入する水の流れはヨルダン川だけで、流入量以上の水分が蒸発していきます。その結果、濃縮された塩分は海水よりも濃く30%程度にも・・・

そのため魚など水生生物は生息しておらず、それが‘死海’の名前の由来となっています。死海周辺は、活発なマグマ活動による海底隆起によりできた地層で温泉が豊富に湧出しています。その温泉水や土壌のミネラル分がヨルダン川と共に流入し、それが海水とは異なるミネラル組成を生み出しているのです。

このミネラル成分が、体内の老廃物の流れをスムーズにする手助けをしてくれます。毛穴の汚れケアも同時にできるので、潤いが保たれ肌もつるつる。もともと塩には、新陳代謝を促す作用があるといわれているので、バスソルトを使って入浴すると、血の巡りが良くなり身体もポカポカになります。そのポカポカが一定時間保たれることから、身体の芯からじわじわと温まり、流れ出す汗と共に体内の汚れを排出、まさに塩デトックスが期待できます。

又、死海の豊富なミネラル成分の中でも、マグネシウムには優れた保水効果があり、入浴によって手軽に補うことができます。有名なヒアルロン酸と比べても、マグネシウムの保水力は勝っているともいわれ、肌への保水をしっかりと行うことができ、真冬でも乾燥のないしっとり肌になります。

こんな機能的な死海の塩とダーリン・ペイン氏が織りなす香りが融合したメドウズのデッドシーソルトです。たっぷりのお湯で入浴するのもよし、半身浴で楽しむのも良しとするイギリスのメドウズの入浴文化を日本式にも楽しめる頼もしい逸品です。

この記事を書いた人

Naomi Miki アロマプランナー
アロマ商材輸入卸会社に10余年従事した後、自然化粧品メーカー・医療従事者向けセラピスト国際ライセンススクール等に携わり、物流・商品管理・PR・営業・商品開発・WEB管理・新規店舗立ち上げ・企画と多岐にわたる部門を経験。現在はフリーランスで活動している。長年アロマセラピーの現場で培ってきたノウハウと精油や自然化粧品を製造し取り扱う業者としての視点から、精油の品質やアロマセラピーの基本、自然原料やオーガニックコスメについてなど、自身のライフスタイルを交えて伝える講習活動や、企業PRや商品企画など幅広く対応している。