展示会初出展に寄せて 

株式会社メドウズアロマテラピープロダクツの鈴木 壮哉と申します。
日頃はこちらのORGANIC PRESS様で弊社の三木がアロマテラピーに関するコラムを執筆させて頂いております。私たちはイギリス生まれのアロマテラピーブランド「meadows(メドウズ)」の輸入代理店として、エッセンシャルオイルやキャリアオイルなどを国内のお客様にお届けしております。

この度、8月24日から3日間神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催される国際オーガニックEXPO2017に出展させていただくことになりました。大規模な展示会への出展は初めてのため何から始めたら良いか分からず手探りの状態で今日まで準備を進めてまいりました。

日本でも徐々に認知が高まり広がりを見せているオーガニック市場。しかし、メドウズの故郷イギリスやヨーロッパではオーガニック製品は極めて一般的であり、消費者の購買基準の一つとなっています。メドウズでは日本国内で販売するアイテムの約90%がオーガニック認証取得済みであり、特に肌に直接塗布するフローラルウォーターやシアナッツバターを中心としたスキンケア製品は赤ちゃんや小さなお子様にも安心して使えると喜びの声を頂いております。

今回メドウズが出展をする国際オーガニックEXPOは「オーガニック・ナチュラル製品が一堂に集まる専門展示会」として今回で16回目を迎えます。オーガニックへの取り組みを強化しているメドウズの方向性に合致する展示会へ出展することで、メドウズの存在、取り組み、商品ラインナップを多くの方に知って頂ける貴重なチャンスと捉え出展することを決意しました。

当日は人気のローズウォーターやシアバームの展示だけではなく、間も無く発売を予定しているオーガニックアルガンオイルを含めたキャリアオイル、スキンケアバーム、エッセンシャルオイルなどを展示し、弊社のブース(NC−3)でみなさまのお越しをお待ちしております。

なお、メドウズは1991年にイギリスケント州でダーリン・ペインによって設立され、1994年から日本で販売されているアロマテラピーブランドです。当時から一般のお客様よりも医療機関やセラピストなどアロマテラピーをより専門的に実践される方々の支持を頂き今日まで販売を続けてきましたが、特に2008年以降業界を取り巻く環境が変化する中で弊社に輸入代理店が変更となりました。次々と降りかかる苦労に従業員が力を寄せ合い、多くのお取引先様のご協力を得ながらなんとか今日まで販売を続けてこられたというのが本音です。今回のオーガニックEXPOへの出展はこれまで長年にわたる皆様からの温かいご支援への感謝と、さらなるメドウズの発展をお約束する決意の表明の場でもあり、私たちにとってはやっとたどり着いた一里塚です。

そこでこのORGANIC PRESS様で「メドウズ今昔物語」と称して、改めて私たちメドウズのブランド紹介とこれまでの活動、そしてこれからをありのままの言葉でご紹介していきたいと思います。

長くなりましたが、引き続き皆様からのご支援をお願い申し上げるとともに、24日からの3日間、パシフィコ横浜で開催される国際オーガニックEXPO2017で皆様にお会いできますことを従業員一同楽しみにしております。

ダーリン・ペインと初対面(2008年)

メドウズ今昔物語-その1 「メドウズのこれまで」

アロマテラピーの故郷イギリス、ケント州カンタベリーでダーリン・ペインが1991年に立ち上げたブランドが「meadows(メドウズ)」です。メドウズの語源はmeadow(メドウ)。そもそもは草地や牧草地という意味ですが、ダーリン・ペインは、生まれ育ったカンタベリーの豊かな緑とイングリッシュガーデンに象徴される鮮やかな花々が織りなす「自然」からmeadowsと名付けました。

アロマテラピーで使われるエッセンシャルオイルやキャリアオイルは植物から抽出した100%天然由来のものでなければいけません。植物の恵みをありのままお客様へお届けする。いわば「自然の状態」を大切にすること。これもmeadowsというブランド名に込められています。

ダーリン・ペインの実家

メドウズが初めて日本で発売された1994年ごろはまだまだアロマテラピーは今日ほど広がりを見せておらず、エッセンシャルオイルを購入するのも大変な時代でした。その中で安心して使える品質と手頃な価格がお客様から評価され、キャリアオイルを中心にメドウズの人気は高まっていきました。

そもそもセルフメディケーション(心身の不調を自分でケアする)の考え方が普及していたイギリスで、近代アロマテラピー建設者のひとりマルグリット・モーリーが広めたアロマトリートメント。エッセンシャルオイルだけではなくキャリアオイルの良さもイギリスでは重視されました。指通りが良いのにベタつかないメドウズのキャリアオイルはセラピストを中心に日本でも広まったのです。

少し前のメドウズ製品

メドウズのキャリアオイル人気が最高潮に達したのは2000年。テレビ番組でローズヒップオイルが紹介され、ネット通販で大人気を博しました。輸入しても輸入してもまさに飛ぶように売れていく。「キャリアオイルのメドウズ」の地位は不動になりました。

しかし、一度成功をするとその成功体験にしがみつき変化を恐れてしまうことはよくある話で、ローズヒップオイルのブームが終焉を迎えつつあっても「キャリアオイルのメドウズ」にしがみついてしまったようです。

徐々にアロマテラピーが広がりを見せ始めると、競合他社が増えアロマテラピーのブランドも乱立するようになりました。幅広い商品展開で初心者の受け皿になるブランド、フランスを起源とするメディカルアロマセラピーで築き上げた信頼で上級者の期待に応えるブランドなどが発展を続ける一方で、メドウズは変化することなくこれまでの販売方法を踏襲していたのです。その結果メドウズの売り上げは徐々に右肩下がりになっていきました。

変化をしなかったメドウズが2008年にこれまでのエッセンシャルオイルをオーガニックエッセンシャルオイルにリニューアルいたしました。サイズも従来の5mlから10mlに変更し、商品ラインナップも50種類へと大幅に増やしました。セラピストや医療機関から高まるオーガニックラインナップの拡充の声を受けたものですが、実はこの変化は輸入者の都合によるところも多く、お客様から大きな支持を得ることはできませんでした。

それまでメドウズが大切にしてきた素朴でシンプル。毎日安心して使える品質を備えた自然からの恵み。しかしブームに乗り一時期は大きく広がったものの、変化を拒み最終的には失速してしまいました。その失速を挽回しようとしたものの、お客様の期待とは違う方向に舵を切ってしまったために、2009年これまでの輸入者はその輸入権を手放すことになりました。

そして紆余曲折の末2009年から株式会社メドウズアロマテラピープロダクツが輸入代理店となりメドウズの商品を販売することとなりました。今昔物語その2では輸入代理店業務を弊社が引き継いでからをお話ししたいと思います。

今ではこの子も10歳!

この記事を書いた人

鈴木 壮哉
株式会社メドウズアロマテラピープロダクツ代表取締役。東京でのサラリーマン生活を経て、アロマテラピー用品のオンラインサイトを立ち上げる。2009年から国内輸入代理店としてメドウズ商品の販売を開始。小売とメーカー両方の経験からお客様の声を大切にした商品づくりを心がけている。近年はヨーロッパのサプライヤー開拓に力を入れており、イギリスだけでなくアロマテラピーの本場フランスの企業からもエッセンシャルオイルの輸入を行い、同業他社向けのOEM事業を強化している。